鋼箱桁橋の支点上ダイヤフラム

   通常、橋桁は、断面がローマ字の 「I」の字形になるように鉄板を溶接したものを使っています。しかし、最近は、断面が片仮名の「ロ」の字形になるように鉄板を組み立てた、「箱桁」と呼ば れる桁も増えています。
 箱桁は、I形の桁よりも力学的に有利なことが多い上、下から橋を見上げた場合の美観という点でもI形よりいいからです。

  ところで、局所荷重を受ける腹板のところで説明したように、桁 の支点の部分にはかなり無理な力がかかるので、十分な補強をするなど、そこの設計には、みな、細心の注意を払っています。そして、箱桁で、その補強のため に使われる“部品”が「支点上ダイヤフラム」なのです。写真が、そのダイヤフラム(実験用の模型)です。

  ところが、箱桁は、I桁に比べて力学的に有利と言っても、支点ちかくの無理な力が複雑にかかる部分については、そのメカ ニズムはまだ完全には解明されていないのです。

  この研究は、支点上ダイヤフラムの強度や箱桁の支点周辺の力の様子を調べ、ダイヤフラムの設計の方法を検討することが目 的です。

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