橋詰広場 |
橋のたもとにある、ちょっとした空間のことを、橋詰広場
と呼んでいます。![]() ![]() かつて、橋を作る技術が未熟だった頃は、橋詰広場は、自然発生的に存在していました。 例えば、橋の長さを短くするために、川岸から川の中に向かって、堤防を大きく張り出すように石垣を築くことが、昔はしばしば行われていまし た。右側の図は、それを模式的に描いたものです。この場合、堤防の幅が、橋のたもとでは極端に大きくなってしまうことから、必然的に橋詰に 空間が出現します。 余談ですが、わが国の地図に使われている橋の記号( ![]() また、工費を節約するため、橋の幅を前後の道路の幅より狭くした場合、橋のたもとの角の部分には、通行に使われない空い た空間ができてしまいます。左の写真の万代橋の橋詰広場はこのタイプです。 橋梁技術の進歩により、このような自然発生的な橋詰広場は“技術的には”不要になってきました。戦後に作られた橋の多く
に、橋詰広場がないのは、そのためです。 この橋詰広場の都市空間としての機能に注目し、かつては自然発生的であった橋詰広場を、最近は意識的に設置するケースが 見られるようになってきました。都市空間としての橋詰広場が復活されてきたのです。 私たち橋梁研究室では、この、都市内に残された貴重な空間としての橋詰広場の、あるべき姿を考えようとしています。 |
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